マンションを購入する前、私は「資産の取り崩しだけで生活できる状態を作ってから引退したい」と考えていました。
当時、想定していた生活費は月50万円です。
年間では600万円になります。
いわゆる4%ルールを一つの参考として、年間生活費の25倍を目安にごく単純に考えると、
600万円 × 25年 = 1億5,000万円
となります。
もちろん、実際の退職後の生活は、年金や運用成績、物価、税金などによって変わるため、この金額があれば必ず安心というわけではありません。
それでも当時の私は、1億5,000万円を作ってから会社を辞めようと考えていました。
現在は55歳での退職も具体的に考えており、今の資産で退職できるのかについては、「資産7,100万円あっても、退職を決めきれない」で整理しています。
65歳まで働けば、目標額に届くかもしれない
私の会社の定年は60歳です。
ただ、その後も働く機会があれば、65歳くらいまで仕事を続けることもできると思っていました。
60歳まで働き、その後も収入を得ながら資産運用を続ける。
そう考えると、当時考えていた目標額も、まったく現実離れした数字ではありません。
資産がそれだけあれば、退職後のお金に対する不安はかなり小さくなるでしょう。
だからこそ以前の私は、退職するためには、まず十分な資産を作ることが必要だと考えていました。
「ここまで貯めれば安心して会社を辞められる」
そう思っていたのです。
でも、そこまで資産を増やす必要があるのか
ところが、最近は少し違うことを考えるようになりました。
仮に65歳で十分な資産を持っていたとして、その金額を目標にすること自体が、本当に自分にとって正しいのだろうか。
もちろん、資産が多ければ、将来への安心感は大きくなります。
長生きするかもしれませんし、物価が上がるかもしれません。
株価が大きく下がることもあるでしょう。
医療費や介護費が増える可能性もあります。
老後に十分な資産を持っていれば、将来への不確実性には備えやすくなります。
それでも、
お金を増やすことを優先して、働き続ける必要が本当にあるのだろうか。
そんな疑問を持つようになりました。
55歳から65歳までの10年間は大きい
仮に55歳で会社を辞めるのと、65歳まで働くのとでは10年違います。
この10年間は、私にとってかなり大きいと感じています。
旅行に行く。
登山をする。
ゴルフをする。
ブログを書く。
これまでできなかったことに挑戦してみる。
こうしたことは、65歳や70歳になってからでもできるかもしれません。
ただ、その頃の自分が今と同じ体力や気力を持っているとは限りません。
55歳の自分にできることと、65歳の自分にできることは、きっと同じではないと思います。
お金は、これからの運用成績や働き方次第で、増やせる可能性があります。
でも、55歳という時間は、55歳の時にしか使えません。
最近は、このことを強く意識するようになりました。
資産額だけを考えれば、働き続ける方が有利
一方で、「だったら早く辞めればいい」と単純に考えているわけでもありません。
住宅ローンはまだ残っています。
会社を辞めれば毎月の給与はなくなります。
55歳で退職した場合、60歳までにどのくらいのお金が必要になるのかについては、「55歳で退職したら、60歳までいくら必要?月45万円生活で計算してみた」で整理しています。
生活費を資産から取り崩すようになれば、相場が下がっている時でもお金は必要です。
その不安は今もあります。
給与収入が続けば、資産を取り崩さずに運用を続けられる可能性があります。
資産額だけを考えれば、65歳まで働く方が有利です。
だからこそ迷います。
ただ、その安心と引き換えにするものが、55歳から65歳までの10年間だと考えると、数字だけでは決められなくなりました。
目標額より、使える時間を大切にしたい
以前は、
「十分な資産を作ったら引退する」
という明確な目標を持っていました。
でも今は、その考えが少し変わっています。
もちろん、退職後の生活が成り立つだけのお金は必要です。
無計画に会社を辞めたいわけでもありません。
それでも、必要以上に資産を増やすことだけを目標にするより、
自分が元気なうちに、自分の時間を使うことも同じくらい大切なのではないか。
そう思うようになりました。
働き続けて、より大きな資産を持つ生き方。
経済的な余裕は大きくなると思います。
一方で、資産を取り崩すことになったとしても、55歳から自分の時間を持つ生き方もあります。
どちらが正解なのかは、まだ分かりません。
ただ、これからは、
「いくら貯めるか」だけではなく、「残りの人生をどう使うか」
という視点でも、自分のこれからを考えていきたいと思っています。
もちろん、自分の時間を優先するなら、退職後の生活が本当に成り立つのかも考えておかなければなりません。
55歳で退職したあと、働かずに生活していくことが現実的なのかについては、「退職後に働かないという選択は、本当に現実的なのか」でも考えています。


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