子どもが小さかった頃、親の役割はとても分かりやすかったように思います。
食事を用意し、学校へ送り出し、体調を気にする。
必要なものを買い、何か困ったことがあれば助ける。
毎日の生活の中に、「親としてやること」がたくさんありました。
でも、子どもが大人になると、その役割は少しずつ変わっていきます。
最近、そのことをよく考えるようになりました。
子どもが小さい頃は、親が決めることが多かった
子どもが小さいうちは、本人に代わって親が判断することがたくさんあります。
どんな経験をさせるのか。
何を大切にして育てるのか。
どこまで自由にさせるのか。
私自身、小学2年生から卒業するまで地元のサッカークラブに入っていました。
特にサッカーが好きだったわけではなく、親に入れられたから通っていたという感覚です。
大きくなるにつれて行きたくないと思うことも増え、後になって両親に、
「どうして自分をサッカークラブに入れたの?」
と聞いたことがあります。
すると、
「幼稚園の頃は一人で遊ぶことが多かったから、チームで一緒に何かをすることも覚えてほしかった」
というようなことを言われました。
子どもの頃は、そんなことまで親が考えていたとは思いませんでした。
でも、自分が親になった今なら少し分かります。
親は親なりに、
「この子にとって何がいいだろう」
と考えて決めていたのでしょう。
もちろん、親が良いと思ったことが、そのまま子どもにとって良いとは限りません。
成長すれば、本人の考えも変わっていきます。
私も子どもが小さい頃はいろいろなことを決めてきましたが、大人になるにつれて、その役割は少しずつ減っていきました。
親が決めるのではなく、本人が考えて選ぶ。
親の側も、それに合わせて関わり方を変えていく必要があるのだと思います。
息子が独立して、親の役割が変わったと感じた
息子は今、自分の家庭を持って暮らしています。
一緒に住んでいた頃は、大人になっていても帰宅時間を気にしたり、食事のことを考えたりしていました。
でも家を出ると、そうした日常的な関わりはほとんどなくなります。
今では、誕生日や父の日などを除けば、息子から頻繁に連絡が来るわけでもありません。
少し寂しい気持ちもあります。
ただ、自分の家庭を持って生活しているのだから、それでいいのだとも思っています。
そんな息子から、マンションを購入するときには何度か連絡がありました。
「このマンション、どう思う?」
「買っても大丈夫だと思う?」
といった相談です。
私はこれまでに何度か家を購入した経験があるので、自分なりに気づいた点や気になるところを伝えました。
ただ、最終的に決めるのは息子です。
そのとき、少し嬉しく感じました。
普段はあまり連絡がなくても、大きなことを決めるときに、
「父親の意見も聞いてみよう」
と思ってくれた。
子どもが小さい頃のように、親が答えを決める必要はもうありません。
必要なときに、自分の経験を一つの材料として渡す。
それが、大人になった子どもとの関わり方なのかもしれません。
伝えても、決めるのは本人
新NISAが始まった頃、息子にも制度について話したことがあります。
どんな制度なのか、どんなメリットがあるのかを、私なりに説明しました。
そのときの反応は、
「ふ〜ん」
というくらいでした。
あまり興味があるようには見えなかったので、私もそれ以上は勧めませんでした。
ところが、しばらくしてから、息子が自分でNISAを始めたことを知りました。
少し意外でしたが、
「話しておいた意味はあったのかもしれないな」
と思いました。
親が何かを伝えても、その場ですぐに行動するとは限りません。
それでも、知っていることを伝えておけば、いつか本人が必要だと思ったときに思い出すこともあります。
伝える。
でも、やるかどうかは本人に任せる。
大人になった子どもとは、そのくらいの距離感がちょうどいいのかもしれません。
自分もまだ、親から見れば子どもだった
一方で、私自身も両親にとっては今でも子どもです。
以前、会社を辞めることを考えていると父に話したところ、反対されました。
父は一つの会社で定年まで働いてきた人です。
父からすれば、
「まだ働けるのに、なぜ辞めるのか」
と思うのは自然なことなのでしょう。
私は自分なりに、資産や生活費、退職後の暮らしについて考えながら退職を検討しています。
現在の資産で本当に会社を辞めても大丈夫なのかについては、「資産7,100万円あっても、退職を決めきれない」でも整理しています。
父に反対されたからといって、退職をやめようと思ったわけではありません。
ただ、父の意見を聞く意味がないとも思っていません。
自分にはない考え方に気づくこともあります。
考えてみれば、息子にマンションやNISAについて話した私と、退職について意見を言う父も、それほど違わないのかもしれません。
親は、子どもが大人になっても、自分の経験から何かを伝えたくなるものなのでしょう。
あとは、それをどう受け取るかを本人に任せる。
私も父の意見を一つの材料として聞きながら、最後は自分で決めたいと思っています。
母から教わったお金の考え方は、今も残っている
母からは昔から、お金についていろいろ言われてきました。
必要のないものにはお金を使わないこと。
将来のために残しておくこと。
子どもの頃は、少し窮屈に感じることもありました。
でも今になって振り返ると、その考え方は自分の中にかなり残っています。
今、退職後の生活費や資産について細かく考えているのも、母から教わったことがどこかにあるからなのかもしれません。
親から言われたことは、そのときには響かなくても、何十年も経ってから意味が分かることがあります。
親が子どもに残せるものは、お金や物だけではないのでしょう。
子どもが大人になって、自分の人生も考えるようになった
子どもが小さかった頃は、生活の中心に子どもがいました。
仕事をしながら子どもの予定を考え、家のことを考える。
自分のことは後回しになることも多かったと思います。
でも、息子は独立し、子どもたちも大人になりました。
親として日常的にやらなければならないことは、以前よりずっと少なくなっています。
その分、
「これから自分はどう生きたいのか」
を考える時間が増えてきました。
仕事をいつまで続けるのか。
退職したら何をするのか。
どんな毎日を送りたいのか。
最近は、こうしたことを以前より真剣に考えています。
会社を辞めることを考えるようになった背景には、仕事のことだけではなく、人生後半をどう過ごしたいのかという気持ちもあります。
17年ぶりにブログを再開したのも、その変化の一つです。
ブログを再び始めた理由については、「17年ぶりにブログを再開した理由|50代からもう一度挑戦する」でも書いています。
子どもが大人になり、親としての役割が変わってきたからこそ、自分自身のこれからにも目を向けられるようになったのだと思います。
まとめ|親の役割はなくなるのではなく、変わっていく
子どもが大人になっても、親子の関係が終わるわけではありません。
ただ、関わり方は変わっていきます。
子どもが小さい頃は、守り、教え、助けることが親の役割でした。
今は、相談されたら話を聞き、自分の経験が役に立ちそうなら伝える。
でも、その先は本人に任せる。
何でも解決してあげるのではなく、
「困ったときにはここにいる」
と思ってもらえるくらいが、今の自分にはちょうどいい気がしています。
子どもには子どもの人生があり、自分には自分の人生があります。
これからは、お互いの人生を尊重しながら、必要なときに支え合える関係でいられたらいいと思っています。


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